読書感想文の件

Twitterで読書感想文の意義などの話題が挙がっている。

議論の中身も全く知らないが、自分の読書感想文のときのことを思い出したので書いてみる。

私が初めて読書感想文を書いたのは小学2年?3年?くらいのときだろうか。

当時は普段読書をする習慣は一切なく、家に置いてあった本は「ガンバの大冒険」というネズミが冒険するファンタジー小説だけであった。

このガンバの大冒険は、マンションの1階に住むおばさん(真っピンクの口紅)が引っ越しをして居なくなるという時に私にくれた本だ。

これしかないので、私はガンバの大冒険で読書感想文を書くこととした。

本の裏表紙には〇〇へと知らない名前がかかれていて、誰かから誰かの手に渡ったものが次は自分に渡ってきたらしいと分かった。

私はガンバの大冒険を読み進めた。

その本はもう手元にないが、可能な限り思い出すと最初はキッチンの排水管か何かにいるシーンから始まっていた気がする。

ガンバは、マンプクという臆病な他のネズミに対して、私はごはんが簡単に手に入るこの狭い環境で一生を終えていていいのだろうかみたいなことを言い、俺は冒険するぞ!!みたいなことを言う。

そして、なんやかんやあってガンバは演説のようなことをして仲間を集めて冒険が始まっていくような感じだった気がする。

内容はここまでしか覚えていない。

つまらなすぎて、冒険が始まる手前までしか読めないのである。

私はその次の年もそのまた次の年もガンバの大冒険を読書感想文に選び、毎回頑張って読もうとしたが毎回冒険が始まる手前でつまらなすぎてギブアップしてしまった。

読書感想文には、冒頭の読んだ部分だけ詳細に中身を要約し(ネズミが冒険する話に対して、何も思うことが無いので中身を要約する以外することがない)読んでない部分は挿絵とその周辺の文章を読んで話の流れをまとめた。

挿絵はデフォルメされたネズミではなくガチのネズミであり、ガチのイタチであったので迫力があり割と覚えているが、内容は冒険が始まる手前までしか覚えていない。

私は、ぶっちゃけ大学2年生のときに俺ガイルを読むまで本というものを丸々1冊読み切った覚えがない。

俺ガイルは面白いから読めたけど、ガンバの大冒険やそれまでに出会った本はあまりにつまらなかったから読めなかった。

ただ、それだけのことだ。

それ以降は少しずつ本を読むようになり、少しは読書の良さがわかるようになった気がする。

もし今、押し入れの奥底からガンバの大冒険が出てきたとして。

25歳になった自分は少しは立派な感想文を書けるだろうか、きっと大したことは書けないだろうが試してみたい。

誰かから誰かに送ったその物語の、確認できなかった冒険の中身を知りたい。

全ての気持ちをひっくるめて、多分私はガンバの大冒険を最後まで読むことは出来ないだろう。

それほどまでに、知らんネズミの話というのは退屈だということだ。